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はげしい
はげしい雨が降る
恵みの時をとうに見過ごして
僕は調和を欠き
傲慢だったので
無知のままに
はげしい
はげしい雨を呼び
それは生まで洗い流すほどの
押し流す程の
いきおいで
制御を越えて
はげしい
はげしい雨が降る
僕は手を洗い続ける
僕は吐瀉し続ける
僕の内も外も
穢れているような気がしたまま
閃光と唸り
はげしい
はげしい雨が降る
子供の僕は
その雨の中に立つ
家を抜け出して
打たれて洗いたかったんだ
僕の全て
愛されていないとはじめて
知ったときには
閃光と唸り
はげしい雨は
恐ろしく
無慈悲で
感覚を奪い
確かに僕の
何かを流して
それでも僕は
その時はそのおかげで
家へ戻り
今も生き延びている
手を洗い続けている
傲慢に利己的に
窓を打ち
扉を打ち
はげしい
はげしい雨が降る
ドロドロに解けてしまった
アイスクリームほど
残念な気持ちになることは無くて
今の僕は多分
そのアイスクリームなんじゃないかって
自分を指にとって
舐めてみたんだけれど
ちっとも甘くなくて
更に残念な気持ちになってしまった
僕が解けたアイスクリームじゃなければ
一体何なんだという
問題だっていつまで経っても
分からないでいる自分にも
突然現れた奇数の人は
光の速さであたしの中へと潜り込んだ。
太陽を嫌うこの身は殺げて
驚く程に痩せていたけれど
それでも進む事を止めなかった。
鍵を壊した偶数の月
雨音を掻き消すように灯をとぼす。
手首を捕らえて放さないのは
枷ではなくて貴方の自由。
ずっと突いて、このままで。
もっと深く、呼吸と共に。
ずっと突いて、そのままで。
もっと強く、鼓動と共に。
触れる事で負数が連なり
土の下は体温を帯びた生き物の様。
湿って腐蝕した瞳に
こびり付いた面影はもう、細胞となって溶け合った。
ずっと喘いで、このままで。
もっと激しく、呼吸と共に。
もっと突いて、このままずっと。
とぼとぼとよろめいている時でも
人は杖が欲しいだなんて 言えない
満員電車の中
熱があるから 席を譲ってくれ
とは言えない
目の前のお年寄りが怖くて
あえて座らない少女がいることを
人は知っているから
寄りかかる肩が欲しくても
無言の親切を淡く胸に抱いて
自分からは寄り添わない
もし 困った人がいても
手助けすることが
しづらい時があることを
もしかして
手助けすることで
自分が傷ついてしまうかもしれないと
人は知っているから
少し悲しげな目で
たまにイライラしながら
一人 電車を降りて帰途につく
ずっと続かない出会い系サイトが
ずっと続くかのようにも思われ
ベッドに寝ころび
雑誌をめくってみて
帰りのコンビニエンス・ストアで買った
少し贅沢なヨーグルトを食べ
不連続な憂鬱を夢の中に置き去りにして
何食わぬ顔で起床する
そんな些細な日常が
無造作に
商店街の隅に散らばっている
人は気づきながらも
気づかないふりをして
それぞれの行き先へと
同じ速度で歩いていく
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